太陽光発電の設置費用を徹底解説!内訳や安く抑えるコツも紹介

太陽光発電の設置費用を徹底解説!内訳や安く抑えるコツも紹介 太陽光発電

「太陽光を家に設置したいけど、どの程度の費用がかかるか分らない」「太陽光を導入したら電気代の元が取れるの?」といった疑問はないでしょうか?

この記事では、太陽光発電の設置にかかる細かい費用の内訳や、どうしたら電気代の採算がとれるかを、設置費用を抑えるコツとともに丁寧に解説します。

太陽光発電の設置にかかる費用の全体像のイメージをつかみ、納得して設置工事を行いましょう。

  1. 太陽光発電の設置費用の平均
  2. 太陽光発電の設置費用の内訳と相場
    1. ソーラーパネル
    2. パワーコンディショナー
    3. 接続箱 
    4. 架台
    5. 発電量モニター
    6. 電力量計
    7. 蓄電池 
    8. 工事費
    9. その他の費用
  3. 太陽光発電の設置費用以外にかかる費用
    1. メンテナンス費用
    2. 保険料
    3. ハトの駆除や対策にかかる費用 
    4. ソーラーパネルの撤去費用
  4. 太陽光発電の設置費用が変動する理由は?
    1. 「設置面数」が増えた場合は費用が高くなる
    2. 「足場設置」が必要な場合は費用が高くなる
    3. 「設置工法」によっては費用が高くなる 
  5. 太陽光発電の設置費用は元が取れる?
    1. 10~15年程度で元が取れる見込み 
    2. 蓄電池を導入すると初期費用回収期間が短縮される 
  6. 太陽光発電の設置費用を少しでも安く抑えるコツ
    1. 補助金制度を活用する
      1. ZEH支援事業
      2. 次世代ZEH+(注文住宅)実証事業
      3. 次世代HEMS実証事業
      4. 地域型住宅グリーン化事業 
      5. 地方自治体の補助金
    2. ローンを借り換える
    3. 複数業者に相見積もりを取る 
  7. 太陽光発電の設置を依頼したいおすすめのメーカー13選
    1. 1. Qセルズ
    2. 2. 長州産業株式会社
    3. 3. カナディアン・ソーラー
    4. 4. シャープ
    5. 5. パナソニック
    6. 6. ソーラーフロンティア
    7. 7. ネクストエナジー
    8. 8. マキシオン
    9. 9. 京セラ
    10. 10. ロンジ
    11. 11. フジプレアム株式会社
    12. 12. サンテックパワージャパン
    13. 13. トリナ・ソーラー
  8. まとめ

太陽光発電の設置費用の平均

太陽光発電の設置費用の平均

太陽光発電の設置費用は、搭載する容量や設備の種類、工事内容によっても変わりますが、2023年の平均値は約28.8万円/1kWといわれています。住宅に設置する場合、一般的な容量は3〜5kWなので、金額にすると86万4,000円〜144万円ほどです。

太陽光設備の設置費用の内訳は全体の51%が太陽光パネル費、26%が工事費で残りはパワーコンディショナーや架台等の費用となります。太陽光設備に使う材料の高騰化や、工事を行う職人の人手不足の影響もあり、平均価格は年々上昇傾向にあります。

参考:経済産業省 資源エネルギー庁 第91回 調達価格等算定委員会配布資料「太陽光発電について」(37ページ)

太陽光発電の設置費用の内訳と相場

太陽光発電の設置費用の内訳と相場

太陽光発電は、複数の機器を接続して太陽光を電気に変換し、活用できます。それぞれの機器の役割と費用相場を把握することで、太陽設備の予算の最適化とメーカー選定の理解につながります。

ソーラーパネル

ソーラーパネルとは、小さな太陽電池を複数集めて1枚の大きなパネルにしたもので、太陽光から受けた光を直流電力に変換する装置です。別名「太陽電池モジュール」ともいわれており、寄棟屋根や陸屋根など、屋根の形状への対応やメーカーによってもパネルの形が変わります。

太陽光設置費用の大部分を占めるのが、ソーラーパネルの費用です。ソーラーパネルの適切な容量を把握することが、太陽光設置費用をコントロールすることにつながります。

ソーラーパネルは1枚ごとに単価と発電できる容量が決まっており、1kW当たり14.5万円ほどが相場です。一般的な戸建て住宅では3〜5kWの容量が搭載されることが多いですが、屋根の面積や近隣条件、方角などによって設置できる容量が異なります。

参考:調達価格等算定委員会「令和5年度以降の調達価格等に関する意見」について

パワーコンディショナー

パワーコンディショナーは、ソーラーパネルで発電された直流電力を家庭内で使える交流電力へ変換する装置です。パワーコンディショナーは、分電盤との距離が近いほど、電気ロスを回避できます。

屋内と屋外どちらにも設置できますが、屋外に設置する際は雨風にさらされるため、故障のリスクが高くなるでしょう。サイズが横85cm、縦75cmと大きく、稼働時にモーター音がするため、屋内に設置する際は場所に気を付ける必要があります。

パワーコンディショナーの費用は、太陽光設置費用の中で、工事費を除いてソーラーパネルの次に費用がかかる部分です。

1kW当たり3.3万円ほどが費用相場ですが、ソーラーパネルの容量が大きいほど、変換する電力が大きくなるため、金額も高くなります。

接続箱 

接続箱は、ソーラーパネルとパワーコンディショナーを接続するための設備で、複数のソーラーパネルから発電された直流電力を1つにまとめ、パワーコンディショナーへ送る役割をしています。

パワーコンディショナーと同様に屋内と屋外の設置が可能ですが、屋外用は防水機能を備えているため、屋内用に比べて費用が高くなります。屋内用の場合は、複数の太陽光からの配線を屋内に設置する接続箱へつなげるため外壁に大きな穴を開ける必要があり、施工費用も増える要因となるでしょう。

接続箱は、1つ当たり2〜6万円が費用相場です。

架台

架台とは、ソーラーパネルを屋根に固定するための部材で、ソーラーパネルが効率よく太陽光を受けられるように高さや角度を調節する役割を持っています。屋根の部材の種類によっても使用できる部材や屋根への止め方が変わるため、どのような架台を採用するかは住宅の仕様に左右されます。

ステンレス製とアルミ製、スチール製の3種類が主流で、ステンレス製は耐久性や重厚感がありますが、費用が高いです。アルミ製は軽いため施工性もよく、費用が安いですが、耐久性に欠けるため設置時が問題ないかを検討する必要があります。スチール製は、錆防止のためスチール素材にメッキ加工が施されているのが特徴です。耐久性と費用共に、ステンレス製とアルミ製の中間に位置しています。

架台の費用相場は容量1kW当たり2万円ほどですが、屋根の種類や使用できる部材によって費用は変動します。

発電量モニター

発電量モニターは、ソーラーパネルの発電量や消費電力量など、電気の動作状況をリアルタイムで確認できるシステムです。太陽光設備が正常に機能しているかの確認に加え、家の電気使用状況も把握できるので、電力を使っている要因や使用の多い時間帯なども確認できます。

家を出る前に確認すると電気の消し忘れも発見でき、発電量モニターをチェックすることで電気の節約意識が高まり、使用電力が抑えられるといわれています。

発電量モニターの費用相場は6〜10万円ほどですが、メーカーにより搭載されている機能が異なるため、価格に幅があります。自分が使う上で必要な機能がそろっている電力モニターを採用することで、コストの調整が可能です。

電力量計

電力量計とは「電気メーター」ともいわれており、電力量を計測する機器です。発電時に電力会社にどの程度の売電をし、電力使用時にどの程度の電力を買電したかを計測しています。

建物に後から太陽光設備を搭載する場合は、すでに電力会社から電力を「買電」するための電力量計が設置されているので、電力を「売電」するための電力量計を追加で設置することになります。

電力量計を設置する際は、設置箇所が高温でないか、強い磁気が近くにないかなど、電力量計の測定の障害となるものがないことを確認しましょう。

電力量計の1つ当たりの費用相場は、1〜2万円ほどです。発電量モニターと同じように、メーカーや測定電力容量によっても電力量計の機種が変わるため、価格も変動します。

蓄電池 

蓄電池は、太陽光設備により発電された電力を蓄えておく機器です。蓄電池を使うことで、昼間に発電した電力を夜間に使用するなど、自家発電した電気を効率的に使うことができ、電気料金の節約効果もあります。

また、災害が起こり、電力会社からの電力供給が止まった場合でも、電気を使うことが可能です。蓄電池を採用しない場合もありますが、蓄電池を導入することでコストメリットや防災への備えとなります。

蓄電池は一般的な家庭では5〜7キロワットアワーの容量が一般的で、金額では約65〜85万円ほどです。家族構成や生活スタイルにより適切な蓄電池の容量が異なるため、自身の生活に合う蓄電池を採用する必要があります。

工事費

工事費は、太陽光設備を屋根に設置する工事にかかる費用です。工場からソーラーパネルを運ぶ際の輸送費や、現場で職人さんがパネルを取り付ける作業費用、配線接続の電気工事などが含まれています。太陽光設備の工事には、多くの業者の協力が必要です。

工事費用は工事の内容によって変動しますが、特に屋根の形状や立地条件に左右されます。屋根形状が複雑な場合や、隣地との間隔が狭く、屋根にソーラーパネルを運ぶのが難しいという場合は、工事費が高くなるでしょう。

その他の費用

太陽光設備の設置には、太陽光設備本体の費用と工事費用のほかに、補助金の申請費用、保障費用、諸経費、消費税などの費用がかかります。それぞれの金額は、選択するメーカーや設備によって変動します。

太陽光発電の見積もりを手配した際に、太陽光設備本体の費用と工事費用の他に、どのような費用がかかるのかを把握することが大切です。また、見積もりに記載がない場合はメーカーへ内訳を確認し、後々費用が追加とならないようにすることでコスト調整につながります。

太陽光発電の設置費用以外にかかる費用

太陽光発電の設置費用以外にかかる費用

太陽光発電は設置時以外にも、活用していく上で状況に応じてさまざまな費用が発生します。場合によっては、費用が高額となる場合もあるので、事前に必要な費用を把握しておきましょう。

メンテナンス費用

太陽光発電は、一度設置すると絶えず動き続ける設備なので、長期的に稼働させるためには定期的なメンテナンスが必要です。屋根に設置している太陽光発電設備は、日頃から目視で確認することが難しく、メンテナンスにより故障やトラブルを発見する例が多くあります。

また、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT認定)を受けた太陽光設備に関しては、メンテナンスが義務付けられています。

メンテナンス費用の相場は設置容量により異なり、一般的な住宅では年間で4.7万円ほどといわれています。ランニングコストとしてかかる費用なので、売電した金額から必要なメンテナンス費用を事前に確保するなどの対策が有効です。

参考:(2)国内のコスト動向:運転維持費(案)

保険料

太陽光発電の保険の加入においては、経済産業省の資源エネルギー庁でも保険加入の努力義務が記載されています。自然災害などが起こり、太陽光設備が破損した場合はメーカー保証の対象外です。

また、太陽光発電設備の故障やパネルの飛散などにより、近隣住人へ損害を与える立場になってしまうかもしれません。賠償責任を行うための資産が必要になるケースもあるため、保険への加入が推奨されています

保険料は立地条件により異なり、初期費用の2.5〜3.5%が費用相場です。太陽光発電の設置容量が大きくなればなるほど、保険料が高額となります。

参考:資源エネルギー庁|太陽光発電「太陽光発電設備の保険加入の努力義務化について」

ハトの駆除や対策にかかる費用 

想定外にかかる費用として、ハトによる被害の対策費用が挙げられます。ハトがソーラーパネルと屋根の間に入り込み、巣を作るという例がよく見られ、ハトの羽、ふん、巣の材料などの影響で太陽光発電システムが故障することもあります。

ハトが住み着き、ソーラーパネルがふんなどで汚れると、発電効率の低下にもつながるため、対策が必要です。

ハトの駆除にかかる費用相場は3〜10万円ほどですが、ハトは一度住んだ場所に戻る習性があるため、事前にハトが来ないように対策する方が安い場合もあります。

対策としては、専用のネットでハトの侵入を防ぐ方法が効果的です。自身で施工した場合はメーカーの保証適応外となる可能性もあるため、メーカーで施工をするか、確認を取る必要があります。

ソーラーパネルの撤去費用

ソーラーパネルは、瓦などのふき替え工事や家屋を解体する場合など、さまざまな理由で撤去が必要になり、撤去にも費用がかかります

ソーラーパネルの撤去費用は、ソーラーパネルを屋根から外す撤去費用と、撤去したソーラーパネルを処分するための費用を合わせた額が掛かります。撤去費用は屋根形状や立地条件などによって変動し、処分費用はソーラーパネルの状態や地域の資源価格などにより変動します。

ソーラーパネルには有害物質とされる化合物が多く含まれるため、撤去する際は適切な処分が求められます。

撤去費用の相場は15万円ほどといわれていますが、どの業者で撤去するかによっても異なるため、相見積もりを取ることがおすすめです。

参考:太陽光発電設備の廃棄に関する情報

太陽光発電協会

太陽光発電の設置費用が変動する理由は?

太陽光発電の設置費用が変動する理由は?

太陽光発電の設置費用はさまざまな要因が絡み、金額が変動します。設置費用が変動する理由を把握することで、見積金額への理解が深まります。ここでは、太陽光発電の設置費用が変動する主な要因を3つ紹介します。

「設置面数」が増えた場合は費用が高くなる

設置面数は屋根の形状によって決まり、ソーラーパネルを設置する屋根面の枚数を表します。屋根の形状の決定要因は、法的な規制や機能的な側面、見た目重視のデザインなどさまざまです。

陸屋根のようにフラットな屋根の場合は接地面数が1面となりますが、寺など一番高い位置から各方向へふき降ろした屋根には、複数の屋根面が発生します。必要な発電容量のソーラーパネルを1枚の面で設置できない場合は複数の面を使うことになるため、施工の工程が増え、費用が高くなります。

「足場設置」が必要な場合は費用が高くなる

足場設置とは、職人が太陽光設備を屋根に取り付ける際に活用する、高所作業用の足掛かりの費用です。足場は、職人がソーラーパネルを屋根に運ぶ際や、屋根から落下しないように安全帯を固定する際に使い、安全に作業を行うためには必要不可欠な設備です。

都心部などで隣地との境界が狭く、物理的に足場を計画できない場合は足場の設置が難しくなります。建物の規模や工事店にもよりますが、足場設置の費用は10〜15万円ほどといわれています。

「設置工法」によっては費用が高くなる 

設置工法とは、架台と屋根を接合する工法を指し、屋根の形状や材質によってもどの工法が適切かは異なります。屋根条件により使える工法が限られる場合もあるため、事前にメーカーに設置個所を確認してもらう必要があります。

設置工法でよく使われる例は、アンカー工法、支持金具工法、支持瓦工法です。それぞれの工法にメリット、デメリットがありますが、一番コストが抑えられるのはアンカー工法です。

太陽光発電の設置費用は元が取れる?

太陽光発電の設置費用は元が取れる?

太陽光発電の買電価格の考え方は、初期費用が回収できる範囲内で設定されているため、元が取れないという状況は避けられるでしょう。また、太陽光発電を採用することで電気代の安定が見込めるため、家計管理も楽になります。

10~15年程度で元が取れる見込み 

太陽光発電は、平均的な費用の回収シミュレーションによると、搭載から10〜15年で元が取れるといわれており、計算式は下記の通りです。

設置費用 ÷( 年間の売電収入 + 電気代の削減額 )= 費用回収年数
※メンテナンス費用は不算入

  • 設置費用
    太陽光設置にかかる総額の費用
  • 年間の売電収入
    太陽光発電で発電した電力を、電力会社に売ることにより得られる収入
  • 電気代の削減率
    発電した電力を使うことにより、電力会社からの買電をどの程度削減できたかの割合
  • 費用回収年数
    何年かけて設置費用を改修できるのかを表す

設置する予定の太陽光容量によっても費用が変動するため、最適な効率を事前に確認するようにしましょう。

蓄電池を導入すると初期費用回収期間が短縮される 

初期費用回収年数は電気代をどれだけ削減できるかが重要で、電気代を削減するためには発電した電力を優先的に使い、買電を減らすことがポイントです。

蓄電池を導入することで電力の自家消費率を高め、買電を減らすことができます。蓄電池は、発電した電力を蓄えておくための設備なので、電力の発電と売電のみを目的としている場合は不要ですが、発電した電力を効率良く使うためには有効な設備です。

太陽光発電による電力の買電価格は年々減少しています。そのため、太陽発電は自家消費によるコストメリットが大きくなっていることも、蓄電池を導入することで初期費用回収期間が短縮されるといわれる要因です。

太陽光発電の設置費用を少しでも安く抑えるコツ

太陽光発電の設置費用を少しでも安く抑えるコツ

太陽光設備の設置費用は、全体で考えると決して安いとは言い難い金額です。また、設置費用に加えて運用していく上でも費用がかかるため、少しでも安く抑える方法を知り、活用しましょう。

参考:地域型住宅グリーン化事業|省エネ補助金|令和5年概算要求|新電力ネット (pps-net.org)

補助金制度を活用する

太陽光発電は省エネルギーとしても注目されている設備で、世界的に持続可能な社会を目指す上で、積極的な活用が推奨されています。日本においても、太陽光発電の活用を推し進めていくため、さまざまな補助金制度が整備されてきました。

太陽光発電の設置は、既存の住宅に太陽光発電を搭載する場合と、新築の計画時に太陽光を設置する場合があります。国としては、新しく性能の良い家に長く住んでほしい、という思いがあり、補助金は新築時に受けられるものがメインです。

補助金にもさまざま種類があり、補助金を使える条件もそれぞれ異なるので、それぞれの補助金について理解し、太陽光発電の設置コストを少しでも削減しましょう。

ZEH支援事業

ZEH支援事業とは、新築物件に使える補助金です。ZEHとは、ゼロ・エネルギーハウスの略で、「ゼッチ」と読みます。ZEHは、年間を通じて、建物内のエネルギー収支がゼロ以下となる家を表しています。建物内の断熱材や機密性の性能を向上させ、太陽光発電や高性能なエアコンを導入することで、エネルギー収支0を目指します。

省エネルギーへの取り組みとして国を挙げてZEH住宅を推奨しているため、使用部材や設備の一部に補助金が出ます。ZEH補助金は、ZEH住宅の増加に伴い毎年少しずつ要項がかわっているため、常に最新の補助金情報を確認することが大切です。

2024年度のZEH支援事業の補助金に関してはまだ確定していませんが、予算案の段階から推測すると昨年と同じく55万円/戸の見込みです。

次世代ZEH+(注文住宅)実証事業

次世代ZEH+(注文住宅)実証事業とは、ZEH支援事業よりも基準が厳しく設定されている補助金制度です。

より性能の良い設備の利用を促進するため、複数の設備やエネルギー削減率に関して、細かい基準が設定されています。ZEHの基準に加えて、いくつかの要項から1つ以上を満たす必要がありますが、太陽光発電設備に関する基準では下記の要件です。

  • 蓄電システム
  • 太陽熱利用温水システム
  • 太陽光発電システム10kW以上

参考:一般社団法人環境競争イニシアチブ公式ホームページ|2023年度ZEH補助金

2024年度の次世代ZEH+(注文住宅)実証事業の補助金に関しては、まだ確定していません。しかし、予算案の内容から推測すると、昨年と同じく100万円/戸の予定です。また、建物の性能の良さを表す断熱等性能等級が6以上の住宅には25万円の追加補助があります。

補助金を利用する場合は、建物の計画段階から内容をよく検討し、プランに組み込む必要があります。また、屋根の面積によっては採用が難しい場合もあります。

次世代HEMS実証事業

次世代HEMS実証事業とは、ZEHに加え、HEMSというシステムを採用した物件に対して出る補助金です。

HEMSとは、ホーム・エネルギー・マネジメント・システムの略で、「ヘムス」と読みます。家庭用エネルギー管理システムといわれており、家庭内の電気やガスの使用状況をモニターなどで「見える化」し、家電機器を自動制御することにより省エネに取り組みます。

補助金を受けるには蓄電池の設置が必要で、AI(人工知能)やIoT技術などにより、太陽光発電システムを最大限効率化するための設備の導入が義務付けられています。

2024年度の次世代HEMS実証事業の補助金に関しては、まだ確定していませんが予算案のから推測すると、昨年と同じく112万円/戸の見込みです。

地域型住宅グリーン化事業 

地域型住宅グリーン化事業は、地域の中小工務店などで木造住宅を建てる際に活用できる補助金です。ZEH補助金などとの併用はできません。

ZEHなどの補助金は先着順に補助金が支払われる制度となっており、さまざまな分野で動ける大手のハウスメーカーなどが、申請において有利となる側面があります。地域型住宅グリーン化事業では、より地域に密着した工務店などのグループの下で建てられる省エネ性能に優れた住宅へ向けた補助金です。

補助金を受けるための要件は、ZEHと同等の要件の他に、認定長期優良住宅、認定低炭素住宅といった基準を満たしている住宅があり、ZEHなどの補助金に比べて基準緩和されています。

2024年度の補助金額の限度はまだ確定していませんが、予算案から推測すると、昨年と同じく限度額140万円/戸だと考えられます。

地方自治体の補助金

ZEHなどの補助金とグリーン地域型住宅グリーン化事業は、国が補助金を出してくれる制度ですが、地方自治体によっても補助金制度があります

細かい補助金の概要に関しては地方自治体によっても異なりますが、スマートハウスやスマートシティを推奨している地方自治体の数は多いです。中でも太陽光発電に関する補助金は充実しており、省エネルギー化への取組みの重要性が見て取れます。

地方自治体によっては太陽光発電のほか、蓄電池に関しての補助が出る場合もあるため、太陽光発電のみではなく各設備に関しても細かく確認をすることがおすすめです。

詳しい内容は、環境省のホームページで確認できます。

ローンを借り換える

太陽光発電は設置に高額な費用がかかるため、住宅ローンと同じようにローンを組むケースが少なくありません。

太陽光発電のローンはソーラーローンと呼ばれ、借入金額が低いことから頭金が不要、太陽光設備は保証料の代わりとなるなどメリットが多くあります。

ソーラーローンは銀行によって金利が異なるため、太陽光設備のメンテナンスなどと合わせて見直すことで、より低金利なローンに借り換えられる可能性もあるでしょう。

また、自宅に太陽光を後から導入する場合などは、同時に住宅のローンを見直すいい機会です。元々の住宅ローンの金額に、太陽光発電の設置費用分のローンも組み込める場合もあります。月々の支払額は変わらず太陽光発電や蓄電池を設置できるので、非常に効率的です。

複数業者に相見積もりを取る 

金額を安く抑えるためには、費用相場を知ることがとても大切です。太陽光発電を活用しているメーカーは数多くあるため、複数の業者に見積もりを取り、比較をすることでコストの把握につながります。

業者によっては、提携している工事店の違いで工事費用に差が出る場合や、扱える部材の違いにより設備費用に差が出る場合があります。

思わぬ部分で費用が加算されていることもあるため、事前に各業者の見積をとることで、不要な金額が入っていないかを見つけることもできるでしょう。

太陽光発電の設置を依頼したいおすすめのメーカー13選

太陽光発電の設置を依頼したいおすすめのメーカー13選

太陽光を設置する際に検討するべき重要項目の一つが、メーカーの選定です。太陽光発電メーカーは2000年前後を境に設立され、現在では多くの選択肢があります。国内メーカーから海外メーカーまで種類はさまざまで、それぞれ特徴があります。

今回は独自調査の結果をもとに、おすすめの太陽光発電メーカーを13社紹介します。

1. Qセルズ

1. Qセルズ

出典:Qセルズ

Qセルズは、1984年に設立されたドイツ発祥の太陽光発電メーカーです。世界60カ国以上で取引があり、環境先進国であるドイツの中でも太陽光発電のパイオニアとして製品を開発しています。

日本では、2012年から住宅用の太陽光発電システム販売を開始し、2022年には12万棟の実績を達成しました。

Qセルズの特徴は、照度変化への対応の強さです。独自で開発したソーラーパネル接続技術により、曇りや雨など、発電環境が良くない気候でも効率的に発電を行えます。

Qセルズは太陽光発電メーカーとして数多くの賞を受賞しており、長年にわたって世界トップクラスの地位を保っています。製品の保証も充実しているので、世界最高水準の太陽光発電を取り入れたい方へおすすめのメーカーです。

2. 長州産業株式会社

2. 長州産業株式会社

出典:長州産業株式会社

長州産業株式会社は、1980年に設立された山口県が本拠地の国内太陽光発電メーカーです。日本国内の太陽光発電シェアは1位で、全国各地に事業所を構えています。

元々は給湯器メーカーとして事業を展開していましたが、創業時から住宅の設備に携わっているため、日本の気候や風土への知識を有しています。長州産業は、高温多湿な気候や積雪、風圧への耐荷重試験を積極的に行い、品質を確保したソーラーパネルが特徴です。

長州産業の強みに、全ての設備が国産という点があります。製造の段階から国内で行っているため、保証体制も万全です。

3. カナディアン・ソーラー

3. カナディアン・ソーラー

出典:カナディアン・ソーラー

カナディアン・ソーラーは、2001年に設立されたカナダ発祥の国際的な太陽光発電メーカーです。世界160カ国へ太陽光発電を販売しており、日本国内では累計14万棟の設置実績があります。

南北アメリカとアジアに23の製造施設を有しているため、ソーラーパネルを低価格で大量生産することが可能で、比較的コストメリットが高いメーカーです。

カナディアン・ソーラーは保証制度が手厚く、住宅用太陽光発電では、出力や製品の保証では賄いきれない災害への保証制度があります。また、全国300拠点以上でアフターサービスを行える環境を整えており、海外メーカーですが、修理やメンテナンス体制が充実しています。

4. シャープ

4. シャープ

出典:シャープ

シャープは、1912年に大阪で設立された電気機器メーカーです。元々電子機器メーカーなので、太陽光発電の他に蓄電池のラインアップも豊富です。最近では、補助金の要項でも求められるように蓄電池を導入する場合が多いため、適切な蓄電池を選ぶことでより効率よく太陽光発電を活用できます。

国内の住宅用システムの実績は、約87万軒。長年の歴史の中でノウハウを蓄積し、さまざまな屋根の形状に対応できるソーラーパネルとデザインが特徴です。屋根形状へ対応することで、効率よく太陽光発電を活用できます。

また、日本メーカーならではの特徴として、建物全体のイメージに調和するソーラーパネルのデザインに力を入れています。建物の外観にもこだわりつつ、太陽光発電を取り入れたい方へおすすめのメーカーです。

5. パナソニック

5. パナソニック

出典:パナソニック

パナソニックは、1918年に創立された大阪に本社を置く電気メーカーで、1992年には日本で初めて住宅用太陽光発電を設置しました。約30年がたった今でも、当時設置された太陽光発電設備は稼働しており、歴史と確かな実績があります。

電気メーカーであるパナソニックは、太陽光発電設備のパワーコンディショナー性能に特徴があります。ソーラーパネルからの電力を変換しているパワーコンディショナーの変換効率は、メーカーによりばらつきがあります。パナソニックでは、日射量の変化に合わせて最適動作点を制御できるため、高い変換効率を維持できます。

6. ソーラーフロンティア

6. ソーラーフロンティア

出典:ソーラーフロンティア

ソーラーフロンティアは、2006年に設立された出光グループの太陽光発電メーカーです。創業から40年以上をかけて太陽電池の研究を行っており、日本の住宅用太陽光発電で唯一「化合物系太陽光電池」を採用しています。

化合物系太陽電池は、シリコン系太陽光電池とは見た目が異なり、黒を基調としたスタイリッシュなソーラーパネルです。重量があるため設置する場所を選びますが、高級感を演出できます。

また、化合物系太陽電池は、影などによる発電効率低下の影響を受けにくく、発電効率の面においても優れています。

7. ネクストエナジー

7. ネクストエナジー

出典:ネクストエナジー

ネクストエナジーは、2003年に設立された日本の長野県駒ケ根市を拠点とする太陽光発電メーカーです。設備の価格が他メーカーに比べて安いというメリットがあります。

ネクストエナジーの特徴として、保証の充実がありますが、中でも特徴的なのが二重保証です。太陽光発電メーカーは事業の参入、撤退が繰り返し行われる業界なため、一度取り付けてからメーカーが倒産したという現象が起こることがあります。ネクストエナジーは大手メーカーに比べ歴史が浅いことから、不安への対策として、企業が倒産した場合でも保険会社が保証を行える体制になっています。

知名度はまだあまりないですが、海外メーカーは不安だけれど、初期費用を抑えたい方へおすすめのメーカーです。

8. マキシオン

8. マキシオン

出典:マキシオン

マキシオンは、1985年に設立されたアメリカのカリフォルニア州に本社を構える太陽光発電メーカーです。2021年に、サンパワーからマキシオンへ社名を変更しました。世界でも高いシェア率を誇り、100カ国以上で取引を行っています。

長年にわたって太陽光発電市場の第一線で活躍をしている企業で、技術力も非常に高く、晴天時以外の発電量の多さや変換効率の高さが特徴です。業界トップページの40年長期保証はその裏付けとも言えます。パワーコンディショナーにおいても20年の保証があります。

価格帯は国内メーカーと同等なので、実績と技術力を重視してメーカーを選定したい方へおすすめです。

9. 京セラ

9. 京セラ

出典:京セラ

京セラは、1959年に設立された日本の京都府京都市が本社の電気機器メーカーです。太陽光電池の研究は古くから行われており、1993年に住宅用太陽光発電の販売を開始しました。

京セラの特徴は、ハウスメーカーと提携して商品を開発しており、建物外観を生かしつつ屋根面積を最大限活用したソーラーパネルの配置が行えるという点です。ハウスメーカーとの共同開発技術は、オリジナル製品へも生きており、住宅用ソーラーパネルの種類数はメーカートップクラスです。

また、京セラの太陽光発電設備は全て自社生産していることから、故障やメンテナンスにおいても対応が速い特徴があります。保証も充実しており、10年の自然災害補償が付いています。

10. ロンジ

10. ロンジ

出典:ロンジ

ロンジは、2000年に設立された中国を拠点とする世界的な太陽光発電メーカーです。高効率で信頼性の高い太陽光発電設備を製造し、その品質と技術力により国際的な評価を受けています。

金額が安いことに定評がありますが、太陽光モジュールの格付けであるバンカビリティでは、12期連続でAAAの評価を受けています。倒産などが繰り返される太陽光発電市場の中でも、財政面の健全性は高いでしょう。

日本へ進出したのが最近なので、日本国内での知名度が低く、実績があまりないという点があります。保証はリニアの出力保証が25年間あり、部品の交換や修理が無償で行えます。

価格を抑えて太陽光発電を搭載したい方へおすすめのメーカーです。

11. フジプレアム株式会社

11. フジプレアム株式会社

出典:フジプレアム株式会社

フジプレアム株式会社は、1982年に設立された兵庫県姫路市を本社とする日本企業です。元々は、光工学機能性フィルムの開発を行っており、薄型テレビ用工学フィルター製造では国内外で圧倒的なシェアを誇っている技術力があります。

2000年から太陽光発電事業へ取り組み、国内産へこだわった商品開発を行っています。日本企業として初めて、世界レベルとして認められるTUV規格の認定を獲得しました。

フジプレアム株式会社の太陽光発電の特徴は、超軽量型のソーラーパネルです。従来のソーラーパネルと同じサイズで重さは半分という特徴があり、今までは重量の関係で取り付けが難しかった面への設置も行うことができます。

また、新しい技術への挑戦として「追尾型太陽光発電」を開発し、より効率的にエネルギーを生産することに取り組んでいます。

国内メーカーにこだわり、確かな技術力と保証を求めている方へおすすめのメーカーです。

12. サンテックパワージャパン

12. サンテックパワージャパン

出典:サンテックパワージャパン

サンテックパワージャパンは、中国最大手の太陽光発電メーカーを親会社とする太陽光発電メーカーです。2006年に日本の大手太陽光発電メーカーだったMSKを買収し、サンテックパワージャパンとして、日本での太陽光発電販売事業を開始しました。

前身のMSKは、1967年に設立した長野県を本拠地とする企業で、住宅用太陽光発電の製造と生産を行っていました。MSKにおける日本での販売実績を元に、現在では住宅以外でも幅広く事業を手がけています。

サンテックパワージャパンの特徴としては、ソーラーパネルのサイズが豊富な点が挙げられます。さまざまな屋根形状へ対応し、屋根形状を生かしたソーラーパネルの配置が可能です。

13. トリナ・ソーラー

13. トリナ・ソーラー

出典:トリナ・ソーラー

トリナ・ソーラーは、1997年に中国で設立された太陽光発電メーカーです。太陽光発電のリーディングカンパニーとして知られ、約100カ国へ向けて製品を販売しており、世界では第3位のシェアを誇っています。

トリナ・ソーラーの特徴は、中国ならでは風土で開発された両面ガラスのソーラーパネルです。独自の技術であるガラス設計は密閉構造になっており、塩害や水蒸気、紫外線の影響を受けにくい特徴があります。過酷な気候条件においても高い発電効率を発揮するため、さまざまな場所に設置できます。

太陽光発電メーカーでは珍しい30年という長期保証も特徴の一つですが、日本国内での住宅では、まだ取り扱い実績が少ない部分があります。

まとめ

まとめ

太陽光発電設備の設置費用についての詳細と、設置費用を安く抑えるコツをメインに解説しました。

太陽光発電は、生活に導入することで環境配慮や節約などさまざまな利点がありますが、設置費用が高いことで敬遠されてしまいがちです。各種費用、元を取る期間や方法への理解を深めることで、安心して太陽光発電を導入できるようになるでしょう。

国や地方自治体が省エネに向けてさまざまな補助金政策を行い、太陽光発電の活用を後押ししている背景もあるため、ぜひ太陽光発電を採用してみてください。