【2024年版】蓄電池の価格を紹介|安く買う方法は?【メーカー別】

【2024年版】蓄電池の価格を紹介|安く買う方法は?【メーカー別】 蓄電池

蓄電池は、太陽光発電システムが普及するにつれて年々需要が増しています。太陽光発電システムと組み合わせることで、家の中の電気をより賢くお得に使えるようになります。

しかし、蓄電池は高価な商品でもあるため、価格が気になっている方も多いでしょう。この記事では、蓄電池の価格動向や販売価格に差がつくポイントなどを解説します。メーカー別に定価や特徴の紹介もしているので、蓄電池の価格に関わる情報を集めている方はぜひ参考にしてください。

【2024年】家庭用蓄電池の相場価格を徹底解説

【2024年】家庭用蓄電池の相場価格を徹底解説

家庭用蓄電池の価格は、年々少しずつ変化をしています。ここでは、家庭用蓄電池の平均価格と、容量別の平均設置価格について解説します。

家庭用蓄電池の平均価格

家庭用蓄電池の平均価格は、経済産業省が公表しているデータに基づくと、工事費込みで1kWh当たり約18万7,000円が相場とされています。この数値に基づくと、例えば10kWhの蓄電池の場合は、相場価格が187万円です。

ただし、この数値はあくまでも参考値で、実際価格は販売方法や販売店によって異なるため、参考として覚えておきましょう。

蓄電池の価格は、容量だけではなく、製品の種類や保証内容、一緒に太陽光発電システムを設置するかどうかなどによっても変わってきます。蓄電池の導入を検討する際には、複数の販売店やメーカーから見積もりを取り、価格だけでなくサービス内容やアフターサポート、保証期間などを比較検討するよう心がけましょう。

参考:株式会社三菱総合研究所「定置用蓄電システムの目標価格および導入見通しの検討

容量別|家庭用蓄電池の平均設置価格

家庭用蓄電池の価格は、蓄電池の容量によって異なります。蓄電池の容量別の平均設置価格は、下記のとおりです。

容量システム価格と工事費をあわせた価格
5kWh未満16.5万円/kWh
5~10kWh未満 14.9万円/kWh
10kWh以上 12.5万円/kWh

参考:株式会社三菱総合研究所「定置用蓄電システムの普及拡大策の検討に向けた調査」

蓄電池の容量が大きくなるほど、当然ながら総額は高くなります。しかし、1kWh当たりの価格は低下する傾向にある点を押さえておきましょう。

蓄電容量による価格比較は、販売価格 ÷ 蓄電容量の計算式で算出可能です。例えば、京セラの「Enerezza」の定価を参考にして1kW当たりの価格を計算すると、下記のようになります。

  • EGS-LM0500(5.0kWh):275万円→1kWh当たり55万円
  • EGS-LM1000(10.0kWh):473万円→1kWh当たり47万3,000円
  • EGS-LM1500(15.0kWh):671万円→1kWh当たり44万7,333円

この結果からも、大容量の家庭用蓄電池の方が1kW当たりの価格が安いことが分かるでしょう。

家庭用蓄電池の販売価格に差がつくポイント3選

家庭用蓄電池の販売価格に差がつくポイント3選

家庭用蓄電池の価格は、いくつかの要因によって差がつきます。主な要因は、下記の通りです。

  • 単機能型かハイブリッド型か
  • 特定負荷型か全負荷型か
  • 購入した場所はどこか

それぞれの要因について、詳しく解説します。

1. 単機能型かハイブリッド型か

家庭用蓄電池を選ぶ際の判断基準は、「単機能型」か「ハイブリッド型」かです。

単機能型蓄電池は、太陽光パネル用のパワーコンディショナーと蓄電池用パワコンが別々になっています。太陽光パネルを導入していない家庭でも、節電や停電対策に取り入れやすいのが最大の特徴ですが、太陽光パネルを設置しているとパワーコンディショナーを2つ経由するため電気の変換ロスがハイブリッド型よりも多くなります。また、比較的低価格で購入できる点も特徴です。

ハイブリッド型蓄電池は、太陽光発電システムとパワーコンディショナーを共有しているため、単機能型よりも直流・交流の電気変換ロスが少なく、家庭内の電力消費をより効率的に管理できます。高機能であるため、単機能型に比べてコストが高くなる傾向がありますが、太陽光発電システムと連携させたい方にはおすすめの選択肢です。

2.特定負荷型か全負荷型か

家庭用蓄電池の販売価格に差がつくポイントは、「特定負荷型」か「全負荷型」かです。

特定負荷型は、停電時に家の中で特定のコンセントにのみ電気を供給する設計になっています。例えば、あらかじめ停電時に照明や冷蔵庫に電気を供給するよう設定しておけば、対応した機器のみが停電時に稼働します。一気に負荷がかからないため、停電時も比較的長く電気を使える点が特徴です。対応できる機器は100Vまでであるため、エアコンやエコキュート、IHクッキングヒーターには対応できません。

全負荷型は、家庭内すべてのコンセントに電気を供給する設計です。停電も家全体の電力供給を維持できるため、安心感が強いでしょう。ただし、ためた電気を一気に使ってしまう恐れがある点には注意が必要です。全負荷型は200Vにまで対応しているため、停電時にもエアコンだけでなく、オール電化に対応したエコキュート、AIクッキングヒーターを動かせます。

価格については、全負荷型蓄電池の方が特定負荷型に比べて販売価格が高い傾向です。

3.購入した場所はどこか

蓄電池の販売価格は、購入した場所がどこかによっても変わります。購入する場所の具体例としては、下記があります。

  • インターネット
  • 訪問販売
  • 家電量販店
  • 新築工務店

ここでは、それぞれの購入場所によって、価格がどう変わるのかについて説明します。

インターネットの場合

インターネットで購入できる蓄電池は、配線工事が必要ない、持ち運びが可能なポータブル蓄電池かスタンドアロン型蓄電池です。一般的に「蓄電池」と呼ばれる、太陽光発電システムと連携できる蓄電池とは性質が異なる点には注意しましょう。

インターネットでポータブル蓄電池・スタンドアロン型の蓄電池を購入する場合、購入場所によっては実店舗よりも低価格で購入できる可能性があります。

また、一般的な蓄電池の価格を下調べする際には、インターネットを活用してもよいでしょう。さまざまなメーカーやモデルを比較し、自宅に最適な蓄電池を見つけることが可能です。

しかし、インターネットでは製品を実際に見られないため、実物の質感やサイズ感を確かめられません。実際の販売価格に加え、システムの詳細や設置方法、メンテナンスに関しては、蓄電池を販売している会社に問い合わせましょう。

訪問販売の場合

訪問販売では、蓄電池の販売や施工を行っている会社の営業スタッフが直接自宅を訪れ、家のニーズや設置条件をふまえて最適な蓄電池システムの提案を行ってくれます

家庭の電気の使用状況などを考慮した上で蓄電池を提案してくれるので、専門業者の意見を聞きながら選定したい方に向いているでしょう。

訪問販売で蓄電池を購入するデメリットは、価格が高くなりがちな点です。訪問販売は、人件費や移動費などのコストが価格に反映されるため、他の購入方法に比べて全体的にコストが高くなります。

訪問販売で購入する場合は、提案される蓄電池のスペックや価格を慎重に精査して購入を決めましょう。

家電量販店の場合

家電量販店で蓄電池を購入するメリットは、実物を見て決められる点です。また、製品を直接確認できるだけでなく、店舗スタッフによる説明も受けられるため、疑問点や不安な点などもすぐに解消できるでしょう。

デメリットは、インターネットでの購入などに比べて価格が高くなる可能性がある点です。訪問販売と同じく、人件費や店舗を運営するコストが価格に反映されるため、高くなりがちである点には注意してください。また、店舗によっては、取り扱っている蓄電池のメーカーや型番が限られている場合もあります。

さらに、家電量販店で購入をした場合は、工事を家電量販店の下請け業者が担当します。太陽光発電システムや蓄電池の販売店で購入をした場合は直接やり取りができますが、家電量販店の場合は別の会社を挟むことになるため、コミュニケーションに時間がかかるなど対応に差が出る点には注意が必要です。

家電量販店で蓄電池を購入する際は、事前にインターネットで情報収集を行い、欲しい蓄電池のスペックや相場を確認しておきましょう。

新築工務店の場合

新築の家を建てる際に蓄電池を設置したい場合は、家を建ててくれる工務店に相談が可能です。工務店に相談をすれば、初期設計段階から太陽光発電システムとともに蓄電池の設置を検討し、エネルギー効率を最大化した家が建てられます。

新築工務店に蓄電池を設置してもらうメリットは、後から蓄電池を設置するよりも経済的である点です。太陽光発電システムや家の各種設備と一緒に工事をしてもらうため、蓄電池単体の設置よりも割引を受けられる可能性があります。工務店による施工は品質が保証されているため、設置後の問題も少なく済むでしょう。

しかし、新築時以外ではこの選択肢を利用できません。また、対応している蓄電池のメリットや型番が指定されている可能性もあります。

【メーカー別】家庭用蓄電池の価格

【メーカー別】家庭用蓄電池の価格

家庭用蓄電池は、国内外多くのメーカーによって販売されています。ここでは、下記メーカーの代表型番の定価と特徴について解説します。

  • 京セラ|Enerezza 
  • シャープ|クラウド蓄電システム
  • ニチコン|ESS-T3L1
  • オムロン|KP-BU65B-S
  • パナソニック|LJB1335
  • テスラ|Powerwal
  • 伊藤忠商事|スマートスターL
  • DMM蓄電池|DMM.make smart
  • ネクストエナジー|iedenchi-NX
  • 長州産業|Smart PV multi
  • 田淵電機|EIBS7

一つひとつ見ていきます。

京セラ|Enerezza

京セラ|Enerezza

出典:京セラ

京セラ蓄電池「Enerezza」は、さまざまなユーザーのニーズに応えるラインアップを揃えている点が特徴です。5.0kWh、10.0kWh、15.0kWhの3種類が用意されているため、家族の人数や使い方に応じて蓄電池を選べるでしょう。

Enerezzaの定価は、下記の通りです。

  • EGS-LM0500(5.0kWh):275万円
  • EGS-LM1000(10.0kWh):473万円
  • EGS-LM1500(15.0kWh):671万円

Enerezzaは世界初のクレイ型リチウムイオン蓄電池を内蔵しており、長寿命と高安全性を実現している点も特徴です。LTE専用回線を利用した見守りサポート機能も備えているため、小さい子どもや高齢者がいる家庭でも安心して設置できるでしょう。

業界最長クラスの機器保証・容量保証が15年と、自然災害時の10年保証が付いている点もポイントです。

京セラEGS-LM0500の基本スペック
項目詳細
型番EGS-LM0500
サイズ485✕562✕280mm
重量約64kg
容量4.0kWh
使用温度範囲-20~+40℃

シャープ|クラウド蓄電システム

シャープ|クラウド蓄電システム

出典:シャープ

シャープ「クラウド蓄電システム」は、AI(人工知能)による賢い電力管理と自家消費率の最適化を実現できる点が特徴です。シャープが別途販売している太陽光発電システムと連携することで、余剰電力をより有効活用できるようになります。

シャープの蓄電池の定価は、下記の通りです。

  • JH-WBPB9340(8.4kWh):415万3,820円
  • JH-WBPDB660(9.5kWh):449万6,250円
  • JH-WBPDB755(13.0kWh):618万4,090円

停電時のバックアップ機能やEVとの連携もサポートしており、長期保証と安心の見守りサービスが提供されています。停電時でも安心して電気を使えるだけでなく、電気自動車とスムーズに連携し、電気を供給できる点も魅力です。

太陽光発電システムを導入したい方や、EVに乗っている方におすすめと言えるでしょう。

シャープJH-WB2021の基本スペック
項目詳細
型番JH-WB2021
サイズ560✕470✕685mm
重量約120kg
容量9.5kWh
使用温度範囲-10℃~+40℃

ニチコン|ESS-T3L1

ニチコン|ESS-T3L1

出典:ニチコン

ニチコン「ESS-T3L1」は、太陽光発電システムと蓄電池だけでなく、EVにも対応したトライブリッド蓄電システムです。それぞれの電気を1台で管理できるため、設置すれば電気の利用効率が大幅に向上するでしょう。定価は、120万円です。

このシステムは、太陽光発電システムで発電した電力を自宅で利用し、余剰分は蓄電池に保存、またはEVに充電できます。また、ライフスタイルや家族構成の変化に合わせてシステムを拡張できる点もメリットです。

始めは太陽光発電システムのみの設置からスタートし、後から蓄電池やV2H(Vehicle to Home)スタンドを追加できます。

ニチコンESS-T3L1の基本スペック
項目詳細
型番ESS-T3L1
サイズ540✕418✕230mm
重量約50kg
容量4.9kWh
使用温度範囲-10℃~+40℃

オムロン|KP-BU65B-S

オムロン|KP-BU65B-S

出典:オムロン

オムロン「KP-BU65B-S」は、マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-A」シリーズからリリースされている蓄電池です。太陽光発電システムやV2Hシステムとも連携できるため、自宅でエネルギーの自給自足を図りたい方におすすめといえるでしょう。蓄電池の定価は、328万円です。

このモデルは小型設計である点が特徴で、設置場所を選ばず、幅広い場所に設置できます。ネットワーク接続機能も搭載されており、AIが気象情報を基に夜間の充電量を自動で調整し、発電量や蓄電量を遠隔で確認可能です。そのため、より安心してシステムを利用できるでしょう。

また、万が一異常が発生した際にはメールで通知を受け取ることもできます。

オムロンKP-BU65B-Sの基本スペック
項目詳細
型番KP-BU65B-S
サイズ490✕847✕147mm
重量約65kg
容量6.5kWh
使用温度範囲-10℃~+45℃

パナソニック|LJB1335

パナソニック|LJB1335

出典:パナソニック

パナソニック「LJB1335」は、住宅用V2H蓄電システム「eneplat」シリーズにラインアップされている蓄電池です。定価は114万4,000円で、購入すれば太陽光発電システムとEVを活用した先進的なシステムを導入できます。

ポイントは、気象警報に連動してEVと蓄電池に自動充電を行い、停電時には業界トップクラスの自立出力6kVAで、普段に近い生活を維持できる点です。また、将来的にEVを追加購入した場合も、屋外工事のみでV2Hスタンドを増設できます。

パナソニックの独自HEMSであるAiSEG2との連携をすれば、さらに効率的に太陽光発電システムや蓄電池を活用できるでしょう。

パナソニックLJB1335の基本スペック
項目詳細
型番LJB1335
サイズ480✕660✕139mm
重量約46kg
容量3.5kWh
使用温度範囲0℃~+40℃

テスラ|Powerwall

テスラ|Powerwall

出典:テスラ

「Powerwall」は、電気自動車で有名なテスラの技術を家庭用蓄電池に生かした製品です。Powerwallの定価は1台当たり100万円で、設置済み、あるいは設置予定の太陽光発電システムと連携して、日中に生成した電力を夜間や電力需要の高い時に供給できます。

ポイントは、全負荷型であるため停電時にも家全体に電力を供給可能で、一年中安心して過ごせる環境が手に入る点です。また、テスラのアプリを通じて家庭の電力消費をリアルタイムでモニタリングし、エネルギー自給率を高めたり、節約を最大化したりもできます。

屋外・室内どちらにも設置できるだけでなく、最大10台まで設置できる点も魅力です。

テスラPowerwallの基本スペック
項目詳細
型番Powerwall
サイズ1,150✕753✕147mm
重量約114kg
容量13.5kWh
使用温度範囲-20℃~+50℃

伊藤忠商事|スマートスターL

伊藤忠商事|スマートスターL

出典:伊藤忠商事

伊藤忠商事がリリースしている「スマートスターL」は、AIを活用して住宅のエネルギー管理を最適化してくれる蓄電池です。定価は322万3,000円で、日常生活はもちろん、停電時も活躍する仕様となっています。

スマートスターLは200Vの高出力が可能で、エアコンや冷蔵庫も動かせる点は大きな魅力でしょう。トラブル発生時も自動的に家庭への電力供給を開始し、生活に必要な電力を確保します。

搭載しているAIは家庭の電気の使用状況を学習し、蓄電池の充放電を制御することで、電気の有効活用が図れる点もポイントです。

伊藤忠商事スマートスターLの基本スペック
項目詳細
型番LH3098S
サイズ1145✕762✕466mm
重量約195kg
容量9.8kWh
使用温度範囲-10℃~+45℃

DMM蓄電池|DMM.make smart

DMM蓄電池|DMM.make smart

出典:DMM

DMMが提供する「DMM.make smart」は、ハイブリッド型の蓄電システムです。5kWh、10kWh、15kWhと3種類から容量を選べるため、家庭のニーズに合わせて設置できる点が大きな強みです。公式ホームページには、定価が公表されていません。

全負荷型で200V機器にも対応できるため、停電時も活躍するでしょう。太陽光発電システムと組み合わせれば、暑い日や寒い日にもエアコンを稼働させられます。また、スタイリッシュなコンパクトデザインであるだけでなく、塩害地域にも設置可能な点も魅力です。

「WEBモニタリングシステム」を利用すれば、スマートフォンからいつでもどこでもエネルギー状況の確認や操作設定が行えます。

DMM4.95-10-DM-L の基本スペック
項目詳細
型番4.95-10-DM-L 
サイズ670×960×150mm
重量約113.8kg
容量10kWh
使用温度範囲-20℃~+55℃

ネクストエナジー|iedenchi-NX

ネクストエナジー|iedenchi-NX

出典:ネクストエナジー

ネクストエナジー「iedenchi-NX」は、9.8kWhの大容量を持つ全負荷型の蓄電システムです。伊藤忠商事「スマートスターL」の製造元であるエヌエフ回路設計ブロックの蓄電池であるため、基本的なスペックはスマートスターLと近いという特徴があります。定価は363万円です。

AI機能が搭載されているため、家庭の電気使用を賢くコントロールできる点が特徴として挙げられます。さらに、停電時にも家中のすべてのコンセントが使用でき、200Vの高電圧機器も稼働できます。

iedenchi-NXのおすすめポイントは、大容量である点です。多くの電気をためられるため、長時間の停電にも対応可能です。さらにAI機能による制御機能もあり、家庭の生活パターンや天気予報のデータを学習し、最適な電力使用を自動で行います。これにより、エネルギーの使用効率を最大化し、電気料金の節約に役立ちます。

ネクストエナジーNX3098-HNS/Yの基本スペック
項目詳細
型番NX3098-HNS/Y
サイズ1145✕762✕466mm
重量約180kg
容量9.8kWh
使用温度範囲-10℃~+45℃

長州産業|Smart PV multi

長州産業|Smart PV multi

出典:長州産業

長州産業「Smart PV multi」は、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた製品で、太陽光パネルには高い変換効率を誇る単結晶シリコン太陽電池セルを使用しています。定価は、パワーコンディショナーなどの部材とセット価格で、9.8kWhの蓄電池の場合は311万2,000円です。

Smart PV multiでは太陽光発電システムとセットで設置できるため、エネルギーを自給自足する生活が手に入ります。また、蓄電池を含めた保証が15年あり、製造上の不具合によって電気をためられなくなってもしっかりとサポートを受けられます。

さらに、施工保証が標準で10年付いている点も大きな魅力です。

長州産業CB-LMP98Aの基本スペック
項目詳細
型番CB-LMP98A
サイズ490✕740✕295mm
重量約102kg
容量9.8kWh
使用温度範囲-10℃~+45℃

田淵電機|EIBS7

田淵電機|EIBS7

出典:田淵電機

田淵電機「EIBS7」は、大容量・高出力の蓄電ハイブリッドシステムで、停電時でも普段通りの生活をサポートしてくれる製品です。公式ホームページには定価は公表されていません。

EIBS7は増設ができる点が強みで、標準で7kWhの蓄電池を1台搭載しています。その上で、必要に応じて14kWhまで容量を拡張可能です。

さらに200Vの出力にも対応しているため、IHクッキングヒーターやエコキュート、エアコンなどの200V機器も使用できます。また、ネットワーク接続が標準仕様で、スマートフォンやタブレットからの遠隔操作や確認が可能です。

業界初の音声で蓄電池の稼働状態や使用可能時間を案内する表示ユニット「Advoice」を備えているため、誰でも簡単に蓄電状況を把握できるでしょう。

田淵電機EHF-S55MP3Bの基本スペック
項目詳細
型番EHF-S55MP3B
サイズ580✕1070✕370mm
重量約130kg
容量9.8kWh
使用温度範囲-20℃~+45℃

家庭用蓄電池のこれまでの価格推移と今後の価格予測

家庭用蓄電池のこれまでの価格推移と今後の価格予測

家庭用蓄電池の設置検討に当たって、蓄電池の価格推移が気になっている方もいるのではないでしょうか。ここでは、これまでの価格推移と今後の価格予測を紹介します。

これまでの価格推移

家庭用蓄電池の市場におけるこれまでの価格推移は、技術革新と生産効率の向上によって下降傾向にありました。耐用年数15年の蓄電池の場合、経済産業省による目標価格は2017年には約22.5万円/kWhでしたが、2019年には13.5万円/kWhまで下がっています。

しかし半導体不足もあり、ここ近年では大きな動きは見られず、大きく価格が下がることはありませんでした。このような状況も踏まえつつ、経済産業省は蓄電池の目標価格を年々下げていく方針を示しています

参考:資源エネルギー庁「更なる再エネ拡大を実現するためのエネルギー需給革新の推進~需給一体型モデルの活用~

今後の価格予測

家庭用蓄電池の今後の価格予測において、特に注目すべき点は、固定価格買取制度(FIT)の終了を迎える家庭が増加していることです

卒FITを迎えることで、太陽光発電システムで作った余剰電力の売電収入が少なくなる家庭が増え、自家消費を考える家庭が増えるでしょう。需要が増加するため、蓄電池の生産量が増え、結果として価格の低下が進む可能性があります。

一方で、半導体不足がどこまで続くのかとの懸念もあります。生産コストが下がらなければ、販売価格も大きく下がることはないでしょう。

家庭用蓄電池を安く買う方法は?おすすめの見積もりサイトを紹介

家庭用蓄電池を安く買う方法は?おすすめの見積もりサイトを紹介

家庭用蓄電池を安く買いたいなら、一括見積もりサイトの利用がおすすめです。ここでは、その理由について解説します。

安く買いたいなら複数の業者から見積もりを取ろう

蓄電池の価格は決して安くはないため、購入を検討する際には慎重な判断が求められます。蓄電池をできるだけ安く購入するためには、複数の業者から見積もりを取りましょう

複数の業者から見積もりを取ることで、同じ仕様の蓄電池に対する価格を直接比較できます。比較検討することで、最も安い業者を探せるでしょう。また、複数の業者に見積もりを取れば、他の業者の見積もりを提示することでより良い条件を引き出せる可能性もあります。

しかし、個人で複数の業者に見積もりを取るのは多くの時間がかかります。そのようなときに活用したいのが「一括見積もりサイト」です。一括見積もりサイトでは、簡単な情報を入力するだけで、おすすめの業者を複数紹介してくれます。

おすすめの一括見積もりサイト

ここでは、おすすめの一括見積もりサイトを紹介します。

  • ソーラーパートナーズ
  • グリエネ
  • タイナビ

一つひとつ見ていきましょう。

ソーラーパートナーズ

運営会社株式会社ソーラーパートナーズ
対応地域全国
公式ホームページhttps://www.solar-partners.jp

一括見積もりサイト「ソーラーパートナーズ」は、全国600社以上の厳選された自社施工業者を紹介している点が特徴です。4年連続で見積もり比較サイトの利用実績ナンバーワンに輝いているため、これまでの実績を考慮して選びたい方に向いているでしょう

自社施工の業者のみを紹介しているので、下請けに工事を丸投げしている業者に依頼をしたくない方にもおすすめです。高品質な施工を保証するための厳しい審査基準を設けており、施工不良などのリスクも抑えられます。

ソーラーパートナーズから紹介してもらった業者が工事を担当した場合は、「あんしん完了保証」も付帯します。万が一工事前や工事中に業者が倒産しても、別のソーラーパートナーズ加盟業者が工事を引き継いでくれるので、安心して施工を任せられるでしょう。

ソーラーパートナーズのホームページはこちら

グリエネ

運営会社株式会社じげん
対応地域全国
公式ホームページhttps://griene.jp/

グリエネ」は、太陽光発電システムに詳しくない方でも安心して依頼できる一括見積もりサイトです。業者の選定前には、グリエネのカスタマーサポート担当者が「どのようなシステムを設置したいのか」「予算はどのぐらいか」などをヒアリングし、その内容をもとに業者を紹介してくれるため、ミスマッチも少なく済むでしょう。

また、見積もり依頼はわずか30秒で簡単に依頼できます。全国450社の業者から条件に合う業者が最大5社ピックアップされるので、気に入った業者に工事を依頼しましょう。

グリエネのホームページはこちら

タイナビ

運営会社株式会社グッドフェローズ
対応地域全国
公式ホームページhttps://www.tainavi.com/

タイナビ」は、簡単な情報を入力するだけで、条件に合う業者を複数選定してくれる一括見積もりサイトです。

自分に適した太陽光発電システムや蓄電池をしっかり選びたいと考えている方に向いています。業者の比較がスムーズにできるため、太陽光発電システムにあまりなじみがない方にもおすすめです

タイナビは累計11万人以上の利用者実績を持っており、悪徳業者を紹介される恐れもほとんどないでしょう。

太陽光発電システムや蓄電池の設置に利用できる補助金の情報も掲載しているため、情報を集めたい方にも向いている一括見積もりサイトといえます。

タイナビのホームページはこちら

蓄電池に関してよくある質問

蓄電池に関してよくある質問

ここでは、蓄電池に関してよくある質問に回答します。取り上げる質問は、下記の通りです。

  • 家庭用蓄電池はローンで購入できますか?
  • シングル発電とダブル発電って何ですか?
  • 蓄電池を利用するメリットは何ですか?
  • 家庭用蓄電池に寿命はありますか?
  • ソーラーパネルやリチウムイオン電池は関係ありますか?

一つひとつ見ていきましょう。

Q
家庭用蓄電池はローンで購入できますか?
A

家庭用蓄電池はローンで購入可能です。太陽光発電システムや蓄電池の設置に対応したソーラーローンを利用すれば、システムを設置する際の初期費用を安く抑えられます。

ソーラーローンを利用すれば高額な費用を分割払いにできるだけでなく、売電収入をローンの返済に当てることもできます。ソーラーローンは銀行やJAバンク、信販会社などが提供しているため、金利や返済期間、月々の返済額などを考慮しながら、どのソーラーローンを利用するのかを決めましょう。

また、新築に当たって太陽光発電システムや蓄電池を設置する際には、住宅ローンの利用も有効です。

Q
シングル発電とダブル発電って何ですか?
A

シングル発電とダブル発電とは、蓄電池を利用するときに選べる発電方式を指す言葉です。

シングル発電は、太陽光発電システムのみを利用して家庭内での電気を賄う方式です。この場合、太陽光発電で作った電気は、まず家庭内で消費され、余った電力が電力会社に売電されます。

ダブル発電は、太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせて利用する方式です。この方式では、太陽光発電で生成された電気を家庭内で消費すると同時に、余った電力を蓄電池に蓄えます。売電中でも蓄電池からの放電を利用して家庭内の電気を賄うことができるため、太陽光発電によって生み出された電力が多く余り、結果として売電量を増やせる「押し上げ効果」が生まれます。

ダブル発電の押し上げ効果により、売電量を増やすことが可能です。ただし政府は、ダブル発電の押し上げ効果による経済的メリットを少なくするために、売電価格を下げる措置を取っています。

Q
蓄電池を利用するメリットは何ですか?
A

蓄電池を利用するメリットは、太陽光発電システムで作った電気をためておき、必要な時にいつでも利用できるようになる点です

太陽光発電システムで作った電気を、電気代が高いピークタイムに使用することで、日々の電気代を削減できます。加えて、余剰電力を電力会社に売電すれば、経済的なメリットも受けられます。

Q
家庭用蓄電池に寿命はありますか?
A

家庭用蓄電池には寿命があります。蓄電池の寿命は、種類や使用方法、環境条件によって異なりますが、一般的には10~15年程度が目安です

蓄電池の寿命は、蓄電池のサイクル数によって変わります。サイクル数とは、蓄電池をフル充電から完全放電まで行える数のことで、サイクルが繰り返されることによって蓄電池の性能が低下していきます。

蓄電池は、充電時に蓄えられる電力量が減少する、放電時の電力供給能力が低下するなどの症状が徐々に出てきます。そのため、蓄電池の寿命が近づくと、同じ量の電気を蓄えるためにより多くの時間が必要になったり、必要な電力を供給できなくなったりする場合があるでしょう。

蓄電池を購入する際には、サイクル数や保証年数も参考にすることをおすすめします。

Q
ソーラーパネルやリチウムイオン電池は関係ありますか?
A

ソーラーパネルとリチウムイオン電池(蓄電池)は、再生可能エネルギーを利用した太陽光発電システムにおいて、互いの長所を生かし合えるシステムです

太陽光発電システム単体では発電した電気をためておくことができないため、より効率的に電気を家の中で使いたい方に向いています。夜間や天候が悪くなかなか電気を発電しない日でも、ためた電気を使え、家の中での電力供給が安定するでしょう。

まとめ

まとめ

蓄電池は、再生可能エネルギーの普及や停電時の非常用電源としての需要が高まっていることから、今まで以上に注目度を増しています。月々の電気代を抑えたい方や災害時にも安定して電気を使いたい方は、蓄電池の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

蓄電池は高額な商品ではありますが、設置によって多くのメリットが得られます。メリットや価格を比較しながら、どの蓄電池を設置するのかを決めてください。また、価格だけではなく、性能やアフターフォローを考慮することも大切です。基本的な情報を集めた上で、自宅に最もふさわしい蓄電池を設置しましょう。