太陽光発電太陽光発電の設置を検討していて実際にかかる費用を知りたいが、見積もりを取る方法が分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、太陽光発電の見積もりの取り方や設置費用などを詳しく解説します。
思っていたよりも設置費用が高かった、他の業者の方が費用は安かった、などと後悔しないようにするためにも見積もりを取ることは重要です。
本記事を読めば、実際に見積もりを取れるようになる上、見積書を確認するときの大切なポイントも分かります。
太陽光発電の見積もりをしたいと考えている方や、設置費用を知りたい方はぜひ参考にしてください。
太陽光発電の見積もり相場は？設置するためにいくらかかる？
太陽光発電の設置費用は決して安くはないため、あらかじめ設置費用や相場を把握しておく必要があります。
住宅用太陽光発電の設置費用の相場は、次の表のとおりです。
| 年度 | 1kWあたりの設置費用 |
|---|---|
| 2019年度 | 305,000円 |
| 2020年度 | 292,000円 |
| 2021年度 | 275,000円 |
| 2022年度 | 267,000円 |
| 2023年度 | 259,000円（想定値） |
| 2024年度 | 255,000円（想定値） |
「令和5年度以降の調達価格等に関する意見」（調達価格等算定委員会）をもとに作成
年々設置費用は安くなっていますが、出力10kW以下の住宅用太陽光発電設備でも100万円以上の設置費用を想定しておきましょう。
また、産業用太陽光発電（事業用太陽光発電）の設置費用の相場は、住宅用太陽光発電よりも安い傾向にあります。
例えば、2022年度の設置費用は次の表のとおりです。
| 出力 | 1kWあたりの設置費用 |
|---|---|
| 10kW以上50kW未満 | 247,000円 |
| 50kW以上250kW未満 | 173,000円 |
| 250kW以上500kW未満 | 170,000円 |
| 500kW以上1,000kW未満 | 162,000円 |
| 1000kW以上 | 180,000円 |
「令和5年度以降の調達価格等に関する意見」（調達価格等算定委員会）をもとに作成
産業用の太陽光発電の方が設置費用が安い傾向にあるため魅力的にみえますが、住宅用とは異なり、土地を取得するための費用がかかることがあります。
見積もりサイトを使えば太陽光発電の適正価格が分かる！
見積もりサイトを使うと、太陽光発電の適正価格が分かります。
適正価格を把握していない場合、相場よりも高い価格で購入してしまったり、質の悪い機器を安く購入したりした結果、頻繁な故障など大きく損をする可能性があります。
その点、見積もりサイトを利用すれば複数の業者から見積もりを一括で取れるため、極端に費用の高い業者や低い業者を見付けられます。
1社だけに見積もりを依頼しても、相場は分かりません。運よく質の高い業者であれば良いですが、悪質な業者であれば大きなトラブルに巻き込まれるかもしれません。
見積もりサイトで複数の業者から見積もりを取ることで、想定外のトラブルを避けられます。
太陽光発電一括見積もりサイトを使うメリット3選
太陽光発電一括見積もりサイトを使うメリットは、大きく3つあります。
それぞれの詳細を確認しましょう。
比較検討できる
太陽光発電一括見積もりサイトを使えば、業者の比較検討が簡単になります。同じ条件を伝えるだけで、業者はそれぞれどのくらいの費用でどの程度のサービスを提供してくれるのかを確認できます。
太陽光発電は高い買い物になるので、じっくりと考えてどの業者に依頼するか決めたい方が大半のはずです。
しっかりと比較検討するためにも見積もりサイトを活用しましょう。
手間がかからない
太陽光発電一括見積もりサイトは、最短1分程度で申し込みが終わってしまうほど手間がかかりません。条件を指定すれば業者が選択され、1度で複数の業者へ依頼可能です。
一括見積もりサイトを使わない場合、太陽光発電業者を自分で調べ、1社、1社個別で電話やメールをして見積もりを依頼する必要があり、労力がかかります。また、依頼する業者の選定や業者ごとに毎回条件を伝えるのも大変でしょう。
一括見積もりサイトであれば、手間はほとんどかかりません。
複数の業者に個別で依頼するのが面倒な方、仕事やプライベートが忙しい方は太陽光発電一括見積もりサイトが向いています。
質の高い業者に会える
質の高い業者に会えることも、太陽光発電一括見積もりサイトのメリットです。
一括見積もりサイトは、独自の基準を満たした業者のみが登録できる仕組みになっているところもあり、そのような一括見積もりサイトでは条件を満たさない質の悪い業者はそもそも登録されていません。
そのため、一定の基準を満たした業者のみに見積もりを依頼でき、質の良い業者に会える確率が高いのが魅力です。
仮に個別で業者を探して悪質な業者に引っかかってしまった場合、購入後に高額な追加費用を請求されたり、メンテナンスが頻繁に発生したりする危険があります。
良い業者と長く付き合いたい方や余計なリスクを避けたい方は、一括見積もりサイトの利用がおすすめです。
太陽光発電一括見積もりサイトを使うデメリット2選
太陽光発電一括見積もりサイトを使うデメリットは、次のとおりです。
魅力的なメリットのある一括見積もりサイトですが、デメリットもあります。使ったことを後悔しないように、あらかじめデメリットも把握しておきましょう。
営業の電話がかかってくることがある
太陽光発電一括見積もりサイトを使うと、営業の電話がかかってくることがあります。
一括見積もりサイトは申し込みの際に電話番号やメールアドレスを入力するため、業者に連絡先が伝わります。人によっては、営業の電話がかかってくることに抵抗を感じるでしょう。
ただ、しつこい営業行為がないようにルールが設けられている一括見積もりサイトもあります。
例えばソーラーパートナーズは、イエローカード制度を採用しています。イエローカード制度とは、業者の強引な営業を禁止し、万が一やめない場合はその業者と契約を解除する制度です。
そのため、信頼できる一括見積もりサイトを使えば、しつこい営業の電話を防げる可能性があります。
全ての事業者を網羅しているわけではない
太陽光発電一括見積もりサイトは数多くの事業者を扱っていますが、全ての事業者を網羅しているわけではありません。
そのため、一括見積もりサイトごとに扱っている業者は異なります。万が一気になる業者を扱っていない場合は、個別に見積もりを依頼する必要があります。
しかし、気になる業者が必ずしも自分に適した業者だとは限りません。一括見積もりサイトを使って気になる業者と同じような条件で探せば、より自分に適した業者が見つかる可能性があります。
したがって、気になる業者も含め、自分に適した業者に見積もりを依頼できるのか、まずは一括見積もりサイトで確認してみましょう。
太陽光発電一括見積もりおすすめサイト
おすすめの太陽光発電一括見積もりサイトは、次の3つです。
それぞれの詳細を確認しましょう。
ソーラーパートナーズ
出典：ソーラーパートナーズ
ソーラーパートナーズは、リフォーム産業新聞「太陽光発電見積サイト部門 依頼件数ランキング」で、4年連続でNo.1に輝いた実績を持つ太陽光発電一括見積もりサイトです。
ソーラーパートナーズの基本情報は、次の表のとおりです。
| 法人名 | 株式会社ソーラーパートナーズ |
| 代表者名 | 中嶋明洋 |
| 住所 | 東京都新宿区新宿5-18-20 新宿オミビル4F |
| 電話番号 | 03-5155-3341 |
| 最大同時見積数 | 3社 |
| 提携会社数 | 約600社 |
| 対応エリア | 全国 |
| URL | https://www.solar-partners.jp/lp |
NHKや民放、新聞などで紹介されたことがあり知名度も高く、業者が登録する際は厳しい基準が設けられていることから安心して利用できます。
提携会社数も多く、自分に最適な業者が見付けやすい環境が整っているため、はじめて利用する方でも問題はありません。
また、ソーラーパートナーズは業者から営業の電話が一切かかってこないという特徴があり、営業の電話が苦手な方にもおすすめできる一括見積もりサイトです。
一括見積もりサイトをはじめて利用する方は、まずソーラーパートナーズの利用を検討してみましょう。
グリエネ
出典：グリエネ
グリエネは、一括見積もり依頼前でも太陽光発電の相場が分かる便利な一括見積もりサイトです。
グリエネの基本情報は、次の表のとおりです。
| 法人名 | 株式会社じげん |
| 代表者名 | 平尾丈 |
| 住所 | 東京都港区虎ノ門3-4-8 |
| 電話番号 | 03-6432-0350 |
| 最大同時見積数 | 5社 |
| 提携会社数 | 約450社 |
| 対応エリア | 全国 |
| URL | https://griene.jp/regist_solar |
グリエネは、一括見積もりを依頼するとカスタマーサポートから連絡があります。カスタマーサポートで個別にヒアリングを受けた後に依頼先を紹介してもらえるため、複数の業者からの連絡に対応する必要はありません。
また、住宅用に加えて産業用の太陽光発電の一括見積もりもできるため、不動産投資として太陽光発電に興味がある方にも向いているサイトです。
太陽光発電の相場をすぐに知りたい方やじっくりと業者を選びたい方、投資目的で太陽光発電に興味がある方は、グリエネを検討してみてください。
タイナビ
出典：タイナビ
タイナビは、業者の特徴や評判を調べやすい太陽光発電一括見積もりサイトです。
タイナビの基本情報は、次の表のとおりです。
| 法人名 | 株式会社グッドフェローズ |
| 代表者名 | 長尾泰広 |
| 住所 | 東京都品川区西五反田7-13-5 DK五反田ビル8階 |
| 電話番号 | 03-6420-0515 |
| 最大同時見積数 | 5社 |
| 提携会社数 | 約350社 |
| 対応エリア | 全国 |
| URL | https://www.tainavi-battery.com/lp/lp03/ |
タイナビの特徴は、相談にのってもらえることです。太陽光発電に詳しい専門スタッフが多数在籍しており、不安や疑問などを解消できるため、知識のない方も安心して利用できます。
また、サイト内で業者ごとの特徴や口コミを調べられるため、あらかじめ業者のことを把握しておきたい方にもおすすめできる一括見積もりサイトです。
事前に業者の特徴を把握しつつ、太陽光発電に関する相談もしたい方は、タイナビが向いています。
見積書を確認するときの3つのポイント
見積書を確認するときのポイントは、3つあります。
見積書をもらっても、確認するときのポイントが分からなければ比較のしようがありません。確認するときのポイントをあらかじめ把握し、適切に比較できるようにしておきましょう。
設置容量はどの程度か
見積書を確認するときは、設置容量がどの程度なのかを確認するのがポイントです。
設置容量が多いと発電量も多くなり、設置容量が少なければ発電量も少なくなります。つまり、設置容量が多い太陽光発電を選べば、将来0円で使える電気が増えることを意味しています。
例えば、設置容量を確認しないまま、金額が安いからと設置容量の少ない太陽光パネルで契約してしまうと、将来無料で使える電気が減ってしまうため注意が必要です。
見積書で提示された金額だけを確認して、価格が安いからお得だと安易に判断するのはやめましょう。まず確認するべき項目は、設置容量です。
合計金額はどの程度か
工事費用や部材などの内訳の金額は業者によって異なるため、内訳項目を1つずつ確認しても参考にならないことがあります。そのため、基本的には合計金額を確認すれば問題ないでしょう。
ただし、見積書の合計金額は補助金を含めた金額になっていることもあるため、複数の業者の見積書を比べるときは合計金額に補助金が含まれているか否かに注意が必要です。
また、どうしても内訳まで確認しないと心配な方は、設備ごとの平均費用を念頭に置いて確認するようにしましょう。
機器の型番や性能について
見積書をチェックするときは設置容量と合計金額に加えて、機器の型番や性能を確認することも重要です。
なぜなら、容量や出力、変換効率などそれぞれの性能によって、ソーラーパネルや蓄電池の価格は大きく変化するためです。具体的には、見積書を受け取った際に記載されている機器の型番をチェックして性能を確認します。
他の業者より性能が低い機器なのに、合計金額が他の業者と変わらないものを選んでしまうと損です。太陽光発電も通常の買い物と同様、良い商品やサービスを安く買うとお得です。なるべく良い性能の機器かつ合計金額の安い見積書を選びましょう。
【5ステップ】一括見積もりから設置までの流れ
太陽光発電一括見積もりサイトへの見積もり依頼から設置までの流れは、大きく5つのステップに分かれています。
- 屋根の形状や個人情報などの必要事項を入力して一括見積もりを依頼する
- 届いた見積書の内容を確認して依頼する業者を選択する
- 現地での正確な見積もりを依頼後、個別に業者と契約する
- 業者へ補助金の相談および申請する
- 太陽光発電の設置工事を実施し、売電のために電力会社と契約する
一括見積もりサイトに情報を入力する際は、見積書の結果が変わる可能性があるため誤りがないように注意が必要です。
また、補助金は業者のアドバイスにしたがって申請を進めましょう。分からないことは業者に確認すれば問題ありません。
最後に、電力会社と契約すれば完了です。
全体の流れを把握しておけば、次にどのように行動すればいいのかと不安になることも少ないでしょう。
太陽光発電に関するよくある質問
太陽光発電に関するよくある質問は、次のとおりです。
よくある質問に目を通せば、太陽光発電への理解がより深まります。また、疑問がある方は回答に目を通して解消しておきましょう。
- Q太陽光発電の初期費用を安くする方法はありますか？
- A
太陽光発電の初期費用を安くする方法は、補助金を利用することと0円ソーラーを利用することです。
それぞれの詳細を確認しましょう。
補助金を利用する
太陽光発電の初期費用を安くしたい方は、補助金を利用しましょう。
例えば、国土交通省が用意している「こどもエコ住まい支援事業」や経済産業省・環境省の「戸建ZEH補助事業」など、さまざまな補助金制度があります。
制度を利用しない場合と比較して、初期費用を抑えられるため補助金制度の利用はおすすめです。
また、地域によっては独自に補助金制度を設けている自治体もあるため、あらかじめ自治体や業者に確認するとよいでしょう。
0円ソーラーを利用する
補助金以外に、0円ソーラーを利用することも初期費用を抑えるために有効です。
0円ソーラーとは、業者が初期費用を一時負担して、初期費用0円で太陽光発電を設置する仕組みです。設置後は業者が維持管理をして、依頼主は電気料金あるいはリース料を支払います。
一定の期間が経過すると太陽光発電の設備が無料で依頼主に譲渡されるため、初期費用を抑えて太陽光発電を始めてみたい方にはおすすめの制度です。
しかし、どの業者も対応しているわけではありません。
0円ソーラーが使える自治体や業者は環境省の公式サイトで分かるため、利用を検討している方はあらかじめ調べておきましょう。
- Q太陽光発電と蓄電池をセットで見積もりできますか？
- A
太陽光発電と蓄電池のセットでの見積もり依頼は可能です。
ただし、全てのサイトで対応しているわけではありません。
例えば、ソーラーパートナーズやタイナビは、太陽光発電と蓄電池のセットでの見積もり依頼が可能です。
太陽光発電と蓄電池のセットでの見積もりを考えている方は、ソーラーパートナーズやタイナビの利用を検討してみましょう。
また、蓄電池のみの見積もり依頼ができるところもあります。必要に応じて利用するとよいでしょう。
- Q簡易見積もりと訪問見積もりの違いってなんですか？
- A
簡易見積もりと訪問見積もりは、見積金額の具体性に差があります。
簡易見積もりは、査定を依頼する際に入力した必要事項の情報により見積金額が算出され、だいたいの金額、目安を知りたい方におすすめです。
訪問見積もりは、実際に太陽光パネルを設置する場所や屋根の形状、日当たりなどを確認して見積金額を算出するため、より正確な金額を把握したい方に向いています。
実際に契約を進める場合は、訪問見積もりが必要です。
まずは、簡易見積もりを依頼して、正式に設置へと進む際に訪問見積もりに移りましょう。
- Q営業電話やメールを避けたい人におすすめのサイトはありますか？
- A
営業電話やメールを避けたい方は、業者からの連絡が届かない仕組みを採用している一括見積もりサイトを利用しましょう。
具体的には、ソーラーパートナーズやグリエネなどがおすすめです。
アドバイザーに相談して自分に最適な業者を紹介してくれるため、さまざまな業者から連絡が届くことを防げます。
大量の営業電話やメールは、一括見積もりサイトのデメリットとしてよく挙げられますが、利用するサイトを選ぶことで防げます。
営業電話やメールがしつこいと感じてしまう方は、ソーラーパートナーズやグリエネなどの一括見積もりサイトの利用を検討しましょう。
- Q太陽光発電の寿命はどのくらいですか？
- A
太陽光発電の寿命は、ソーラーパネルが約25年から約30年、パワーコンディショナーで約15年です。
ただし、定期的に適切なメンテナンスをしていることが前提であり、メンテナンスが不十分である場合は寿命が短くなり、発電量も設置時より下がります。寿命を縮めないためにも、適切にメンテナンスをしておきましょう。
また、寿命を把握した上でメーカーや設置した業者の保証内容を確認しておけば、急な故障やトラブルがあっても焦ることはないでしょう。
保証が切れる前にトラブルがないかチェックしておくと、修理費用を節約できることがあります。
- Q太陽光発電を設置していれば火災保険料は安くなりますか？
- A
太陽光発電を設置していれば、火災保険料が安くなることがあります。
太陽光発電を設置すると電気代の節約ができるメリットに目が向きがちですが、実は太陽光発電がある住宅は火災保険料が割引になる可能性があります。
火災保険料が安くなるのかは業者に相談したり、火災保険一括見積もりサービスなどを利用したりして確認するとよいでしょう。
- Q太陽光発電のメンテナンスにかかる費用はどのくらいですか？
- A
太陽光発電のメンテナンスには、最低でも年間で5万円以上かかります。
メンテナンス費用（年間） 住宅用太陽光発電 50000円〜100000円程度 産業用太陽光発電（出力50kW未満） 100000円〜150000円程度 産業用太陽光発電（出力50kW以上） 1000000円以上 少なくても年間で数万円のメンテナンス費用がかかるため、売電収入からあらかじめ予算を確保しておくとよいでしょう。
まとめ
太陽光発電の設置費用は、年々安くなっているため設置を考えている方も多いかもしれませんが、業者に個別で見積もりを依頼するのは手間がかかります。
そこでおすすめなのが、太陽光発電一括見積もりサイトです。複数の業者へ1度に見積もり依頼ができるため手間がかからず、無料で利用できます。
また、しつこい営業の電話やメールなどを禁止している一括見積もりサイトもあり、初心者の方でも安心して利用できます。
太陽光発電の見積もり依頼を検討している方は、本記事で紹介した手順やポイントなどを参考にして実際に太陽光発電一括見積もりサイトを利用してみましょう。